翌朝。
午前7時頃、ボクは目が覚めました。
眠りについたのが、午前2時をまわっていたので、身体的な疲労感が少しありました。
でも、「いやぁ〜、母子ともに元気でよかったぁ〜」という、喜びと安心感が大きかったので、気持ち的にはめちゃめちゃ元気でした。
ボクが布団でゴロゴロしながら、スマホを見ると、「部屋に戻ってきたよー!」という奥さんからのメッセージとともに、出産後に撮った写真たちが、午前2時半頃に届いていました。
寝ぼけながら、家族3人の写真を見て、ボクはめちゃめちゃニヤけました。
少なくとも、10分はニヤけました。笑
そのあと、面会室での鼓汰郎の写真を奥さんが送ってくれたので、それを見たボクはまたニヤけました。笑
そういえば、赤ちゃんの名前の話をしていませんでしたね。笑
ボクたちは、赤ちゃんを鼓汰郎(こたろう)と名づけました。
かつて、塾で講師をしていたとき、ボクはこたろうくんという、小学校5年生の男の子に出会いました。
真っ黒に日焼けした、笑顔の素敵な丸刈りの野球少年でした。
こたろうくんは、「こんにちはー!」と、元気に塾へやってきました。
そして、塾を出るときは、「さよならー!」と、こたろうくんは、これまた元気に帰っていきました。
「こんにちは!こたろー!!」
「おい!こたろー!!」
と、先生や友達から、「こたろー!」と呼ばれる名を聞くたびに、ボクは、
"こたろー"って、いい響きやな~。めっちゃええ名前やん。
と思っていました。
"こたろう"くんの漢字は、太鼓の"鼓"に"太郎"で、"鼓太郎"でした。
これまたなんと、耳で聞くだけでなく、漢字を見ても、響きのいい名前じゃないですか!!
そして、ボクは自分に男の子が生まれたら、"鼓太郎(こたろう)"という名前にしようと決心しました。笑
それから、時は流れ…
2021年。
幸運なことに、ボクと奥さんのあいだに、男の子を授かりました。
ボクはこの鼓太郎くんのエピソードを奥さんに話し、「だから、子どもの名前は、鼓太郎がいい」と伝えました。
もちろん、奥さんの希望の名前も聞きました。
すると…
そこまで思い入れのある名前なんやったら、"こたろう"でいいよ
と、奥さんは言ってくれました。笑
奥さんが字画を調べてくれた結果、ボクの苗字の場合は、"太"よりも"汰"の方がいいとのことで、我が家の"こたろう"の漢字は"鼓汰郎"に決まったのです。
つづく