みなさん、こんにちは、Keisukeです!
今回は竹取物語 冒頭 後半を一緒に読んでいきましょう!!
もくじ/Table of Contents
竹取物語 冒頭 動画紹介
講義動画もありますので、よかったら活用してください!動画では前半&後半に分けず、一気に解説しています!!
本文解説(約25分)
復習&テスト直前確認用(約16分)
暗記テスト用(約30分)
竹取物語 冒頭 後半 本文解説
4文目:その竹の中に、もと光る竹なむ一筋ありける。
その竹の中に、もと光る竹なむ一筋ありける。
その竹の中にはおじいさんが分け入った野山にあった、竹の中にです。
もとの現代語訳は根もとです。
一筋の現代語訳は一本です。
なむは助詞のなかでも、強意を表す係助詞のなむなので、現代仮名遣いに直すとなんとなり、現代語に訳す必要はありませんでしたね。
係助詞なむについて、前回も説明しましたが、重要なポイントですので、もう一度確認しておきましょう!
やっぱり、文字だけではわかりにくいですね。笑
例文でわかりやすく説明しますね😁✨
1. なむなしver.
もと光る竹 一筋ありけり。
2. なむありver.
もと光る竹なむ一筋ありける。
係助詞『なむ』のない1. なむなしver.では、文末がけりとなっていますね。
このけりは、文の最後(終わり)にあるので、終止形という形です。
一方で、係助詞『なむ』のある2. なむありver.では、文の最後が終止形 けりではなくけるとなっています。
係助詞なむがあることで、文の最後(結び)が終止形 けりではなくけるになる、この現象を係り結びもしくは係り結びの法則といいます。
係り結びと係り結びの法則、両方を覚えて書けるようにしておいてくださいね。
ですので、その竹の中に、もと光る竹なむ一筋ありけるを、現代仮名遣いに直すと その竹の中にもと光る竹なん一筋ありけるとなり、現代語に訳すと その(おじいさんが分け入った野山にあった)竹の中に、根もとの光る竹が一本あったとなります。
その竹の中に、もと光る竹なむ一筋ありける。
→その竹の中にもと光る竹なん一筋ありける。(現代仮名遣い)
→その(おじいさんが分け入った野山にあった)竹の中に、根もとの光る竹が一本あった。(現代語訳)
続けて、5文目です!
5文目:あやしがりて、寄りて見るに、筒の中光りたり。
あやしがりて、寄りて見るに、筒の中光りたり。
あやしがりての現代語訳は不思議に思ってです。
寄りて見るにの現代語訳は近寄って見るとです。
近寄って見たのは竹取の翁です。
竹取の翁が、根もとの光る竹を不思議に思って、それに近寄って見ると、筒の中光たり、竹筒の中が光っていたのです。
ですので、あやしがりて、寄りて見るに、筒の中光たりを、現代語に訳すと 不思議に思って、近寄って見ると、竹筒の中が光っていたです。
この一文に、現代仮名遣いに直す部分はありません。
あやしがりて、寄りて見るに、筒の中光たり。
→竹取の翁が不思議に思って、近寄って見ると、竹筒の中が光っていた。(現代語訳)
ラスト、6文目!
6文目:それを見れば、三寸ばかりなる人、いとうつくしうてゐたり。
それを見れば、三寸ばかりなる人、いとうつくしうてゐたり。
それを見ればの現代語訳は光る竹筒の中を見るとです。
光る竹筒の中を見たのは竹取の翁です。
三寸ばかりなる人の現代語訳は三寸ほどの人です。
寸は長さを表す単位です。
一寸は約3cmですので、三寸ほどの人で約9cmの人です。
ただ、ここで表したいのは、具体的なサイズではなく、小ささの強調です。
なので、この三寸ほどの人は、めっちゃ小さい人なんやと思ってくれればOKです!
いとの現代語訳はとてもです。
うつくしうてを現代仮名遣いに直すとうつくしゅうてとなります。
文字だけ見ても、よくわかりませんね。笑
どういうことか、わかりやすく説明します!
歴史的仮名遣い、うつくしうてのしは、し——―――と伸ばすと、イの音になりますよね。
だから、しはイ段です。
そして、しの後にあるうは、そのまんまウですよね。
なので、うつくしうてのように、イ段のあとにウもしくはフが続く場合、現代仮名遣いに直すときは、うつくしゅうてと、イ段はそのままで、そのあとを"ュウ"にしましょうというのが、
です!
うつくしうての現代語訳は、かわいらしい姿でです。
ゐたりは、現代仮名遣いに直すといたりで、現代語に訳すと座っていたです。
シンプルなルールなので、説明はカットしますね!笑
ということで、ポイント盛りだくさんでしたが、いとうつくしうてゐたりを現代仮名遣いに直すといとうつくしゅうていたりとなり、現代語訳はとても可愛らしい姿で座っていたです。
もちろん、とても可愛らしい姿で座っていたのは、この物語のヒロインかぐや姫です。
ですので、それを見れば、三寸ばかりなる人、いとうつくしうてゐたりを、現代仮名遣いに直すと それを見れば、三寸ばかりなる人、いとうつくしゅうていたりとなり、現代語に訳すと 竹取の翁がそれ(光る竹筒の中)を見ると、三寸ほどの人がとてもかわいらしい姿で座っていたとなります。
それを見れば、三寸ばかりなる人、いとうつくしうてゐたり。
→それを見れば、三寸ばかりなる人、いとうつくしゅうていたり。(現代仮名遣い)
→竹取の翁がそれ(光る竹筒の中)を見ると、三寸ほどの人がとてもかわいらしい姿で座っていた。(現代語訳)
と、いうことで、竹取物語 冒頭はこれでおしまい!
最後まで読んでくれてありがとう!!
よく頑張った!エライ!!
古文は覚えることが多くて大変ですが、新しく出てくる単語や文法や仮名遣いのルールに出会うたびに、一つずつ焦らず覚えていけば大丈夫ですよ!
ボクだって、古文をはじめて勉強したときは、何も知りませんでしたから!笑
下記のまとめの内容を理解できれば、今回の範囲はバッチリです!!
竹取物語 冒頭 後半 まとめ
現代仮名遣い&現代語訳
その竹の中に、もと光る竹なむ一筋ありける。
→その竹の中にもと光る竹なん一筋ありける。(現代仮名遣い)
→その(おじいさんが分け入った野山にあった)竹の中に、根もとの光る竹が一本あった。(現代語訳)
あやしがりて、寄りて見るに、筒の中光たり。
→竹取の翁が不思議に思って、近寄って見ると、竹筒の中が光っていた。(現代語訳)
※現代仮名遣いに直す部分なし
それを見れば、三寸ばかりなる人、いとうつくしうてゐたり。
→それを見れば、三寸ばかりなる人、いとうつくしゅうていたり。(現代仮名遣い)
→竹取の翁がそれ(光る竹筒の中)を見ると、三寸ほどの人がとてもかわいらしい姿で座っていた。(現代語訳)
重要古文単語
歴史的仮名遣いを現代仮名遣いに直すルール
係り結び(係り結びの法則)
ここまで読んでくれて、ホンマにありがとう!
以上、竹取物語 冒頭 後半でした!
テスト対策の練習問題、2年くらいかけて一生懸命作った(実話)から、バシバシ使ったって!!笑
書籍紹介
ここでは、ボクがこの記事や講義動画などを作成する際に使用した書籍を、指導者の方々向けに紹介します!
生徒のみなさんは、先生やボクの記事、動画の内容を理解してくれれば十分です!
竹取物語(全) ビギナーズ・クラシックス 日本の古典/角川ソフィア文庫
1番オススメの書籍です!
"現代語訳→古文"の順で、一場面ごとに区切られ、竹取物語の全文が掲載されています。
コラムが豊富で、竹取物語に出てくるキーワードの理解が深まりまり、授業の小ネタも激増します!笑
現代語訳がとてもわかりやすいので、他は飛ばして、現代語訳を一気読みするだけで、竹取物語の全貌をイメージできます!
竹取物語の書籍はたくさんありますが、ボクはこの書籍の現代語訳が一番分かりやすかったです。
「竹取物語全体を、短時間で理解したい」という方や、「竹取物語を深く理解したい」という方の最初の1冊に最適です!
マドンナ古文単語230
言わずと知れた、大学受験生のバイブルです!笑
コチラの書籍、単語に対する解説が簡潔でわかりやすいです。
語源や単語の覚え方などにも言及しているので、授業での小ネタ集めに最適です!
大学受験用の書籍ですが、あやし、いとなど、竹取物語に出てくる単語はもちろん、枕草子、徒然草といった中学校の教科書に出てくる単語も掲載されています。
1単語につき。1分程度で読めるボリュームですので、時間に対して得られる生徒ウケ効果は非常に高い1冊です。
新版 竹取物語 現代語訳付き/角川ソフィア文庫
この書籍でも、竹取物語の全文が掲載されいます。
古文全文→現代語訳全文という順番で掲載されており、古文ページの下部には補足が各ページに記載されています。
どちらかと言えば、竹取物語の全文が掲載された教科書に近いです。
ですので、現代語訳も『竹取物語(全) ビギナーズ・クラシックス 日本の古典』に比べ、カチッっとしています。
解説のページでは、成立年代や作者、登場人物のモデルとなった実在人物などが考察されています。また、参考文献として、竹取物語に関連・言及する古典の原典が掲載されています。
1冊目というよりも、2冊目以降として「竹取物語をより深く理解したい」方や、訳者による解釈の違いなどを調べたい方向けの書籍です。