再び、ボクは国道2号線に沿って、愛車(原動機付自転車)にまたがり、兵庫県西宮市を目指し、風のように走っていました。
広島市内での時刻は16:00前。
宿泊にはまだ少し早く、看板には、東広島市が見えたので、そこで宿をとることにしました。
大阪には、東大阪市というのがあります。
なかなか大きな都市です。
だから、それと同じように東広島市も大きな都市で、宿を見つけることもそれほど苦労しないだろうと、思っていました。
ところが驚き!
ボクの走っていた2号線沿いの東広島市は、ただの山道で、宿など一つもありません。笑
予定を変更し、宿が見つかり次第、宿泊することにし、2号線沿いを走り続けました。
日が沈んでからの山道は、本当に寒かったです。
山道も高速道路状態で、大型トラックがビュンビュン走っています。
側道には、原付にまたがるボク。
寒いやら、カーブでトラックの内輪差で死にかけるやらで、本当に大変でした。
隣の三原市にたどり着きましたが、さすがに21:00を回った頃のホテルは、「満室です」と断られまくりました。
やっと、“朝食パン食べ放題”を売りにした、空室のあるホテルを見つけました。
部屋の内装は、赤じゅうたんでびっちり、大きい鏡が2枚あり、まるで金田一少年の事件簿に出てくるようなホテルでした。
「これ、殺される人の部屋やん」って思いました。笑
しかも、信じられないことに…、
部屋の真下にはナイトクラブがあったので、ベッドに横になると、「ドンドンドドン」と重低音が響くんですよ。笑
「なんで、寝室の下にナイトクラブやねん!!」と思いつつも、移動で疲れていたので、すぐに寝ました。
翌朝、“パンが食べ放題”がウリの朝食では、ホテルのおじさんが家庭用のトースターで、スーパーで買ったようなロールパンをチンしていました。笑
5日目は、そのまま2号線に沿って、広島県を出て、岡山を通り、西宮の下宿先へ帰りました。
帰ってすぐに、友達とご飯を食べに行きました。
ひとり旅で、ぶらりと食べたいものを食べるのもいいですが、やっぱり、気心の知れた友達と、笑い話をしながら食べるご飯が一番美味しいと思いました。
その5日間で、バイクにまたがり続けたジャージのズボンは、ツルツルになり破れていました。
以後、ボクが原付に乗って、旅に出ることはありませんでした。笑
一人旅 ~中国地方一周編~ 完
つづく