ボクは、大学4回生の10月に野球部を引退しました。
「野球部を引退したら、島根にあるおばあちゃんの家の近くの木に彫った、“甲子園”という字を見に行きたい」と、ずっと思っていました。
引退後の11月、高校2年生以来、6年ぶりに、島根のおばあちゃんの家を訪れることにしました。
原動機付自動車で。笑
高校時代は、自転車でどこまで行けるか挑戦する。
大学生は、原動機付自転車でどこまで行けるか挑戦する。
そういった、“挑戦の基準”がボクの中にありました。笑
近所の原付屋さんに、「コイツ(愛車の原付)で島根と西宮を往復するんで、メンテナンスしてください!」とお願いしました。
「よっしゃ任せといて!」と、原付屋さんも快くメンテナンスを引き受けてくれました。笑
旅の準備はもう万全。
初日は、ルンルンで早起きしました。
ボクが住んでいたのは、世界で最も素晴らしい街の一つ、兵庫県西宮市でした。
そこから、兵庫県を北上し、国道9号線に沿って、鳥取県へ突入しました。
国道9号線は、信号もほとんどなく、“高速道路状態”でした。
だから、とても気持ちよく走れました。
おいしそうなお店を見つけては、ふらりと立ち寄るのですが、ご飯を食べる度に、友達に電話していました。
寂しかったもんで。笑
昼過ぎ、通り雨に出くわしました。
原付なので、体を動かすことはありませんが、風が強く当たるうえ、雨で体が濡れたので、めっちゃ寒いし、顔に雨が当たると痛いんですよ。
初日にして、「オレ、何で雨の中、兵庫県から鳥取を原付で走ってるんやろ。こんなことするんじゃなかった」という、哲学&後悔モード全開でした。笑
そんな時、雨のなか、“日本一周挑戦中”という旗を掲げ走る三輪の自転車が、ボクの視界に飛び込んできました。
めちゃめちゃ励まされましたね。笑
のちに、雨も止み、一日目は、鳥取県米子市で一泊することにしました。
東横インに泊まり、夕食は、近くの“ほか弁”で買って食べました。
そのときに、「やっぱり、ご飯は気心の知れた友達と食べるのが一番おいしいなぁ」と思いました。
つづく