出産予定日を約2週間後に控えた、2022年4月26日。
いつものように、ボクは午前8時前に会社へ出勤しました。
すると、珍しいことに、奥さんから電話がありました。
「ん?どないしたん??」と、ボクが聞くと、
「破水したかもしらんから、これから産院に連絡する」とのことでした。
えっ!?破水ってどういうこと!?もう産まれんの!?(心の声)
舞い上がる自分を抑えながら、「産院に連絡してどうなったか、また教えて」と、奥さんとの電話を終えました。
その後、奥さんから、入院準備を持って産院に向かうということ、現時点で陣痛はなくすぐに産まれるわけではないから、まだボクが産院に行く必要はないというメッセージが届きました。
めちゃめちゃ急展開ですが、いよいよ赤ちゃんが産まれ、ボクがパパになる瞬間が近づいてきました。
午前9時37分、陣痛タクシーで産院に着いた奥さんから、「子宮口は3cm、これから点滴と血液検査」と連絡がありました。
母子ともに元気でいてくれ〜!
赤ちゃん、元気に産まれてきてくれ〜!!
もはや、ボクは仕事が手ににつく状態ではありませんでした。笑
勤務先の電話番号を奥さんに伝え、出産予定時刻をボクが尋ねると、
「たぶん、今日は産まれてこないから、お仕事がんばって!笑」
とのことでした。
繰り返しますが、そんなことを言われても、ボクは仕事が手につく状態ではありません。笑
午前11時13分、「出産態勢になるのは子宮口が全開(10cm)になってからやから、このタイミングで産院へ向けて出発してくれたらいいよ!子宮口全開から、めちゃくちゃ早くても30分〜1時間は出産までかかるから、出産には間に合うよ!!」と奥さんから、連絡がありました。
陣痛室に移動し、窓際のベッドでラッキーという旨のメッセージも添えられていました。笑
メッセージのなかに、「赤ちゃんが産まれてくるのが寂しい」という言葉がありました。
この、「赤ちゃんが産まれてくるのが寂しい」という言葉、初めて奥さんから聞いたのは、奥さんの妊娠が8か月目に入った頃でした。
不思議に思ったボクは、
えっ!?なんでなん?赤ちゃんが産まれたら、会えるから嬉しいんじゃないん?
と、奥さんに尋ねました。
もちろん、産まれてきてくれて会えるのも嬉しいねんけど、それと同時に、離れ離れになっちゃうんかと思って寂しくなるねん。ほら、ずっと赤ちゃんお腹の中にいたから、それはそれで可愛いねん。もう、お腹の中に赤ちゃんがおらんくなるんやと思うと、寂しくなるねん。
と、奥さんはボクに教えてくれました。
ボクはてっきり、赤ちゃんが産まれてきたら、「赤ちゃんに会えて嬉しい!」という気持ちになるものだとばかり思っていたので、奥さんの「お腹の中に赤ちゃんがいなくなることが寂しい」という話を聞いて、「なるほど」と思うと同時に、「これは自分には絶対に浮かんでこやん発想やな」と思いました。
つづく